薬学部6年生→4年制博士課程への受験記

こんにちは
見ていただきありがとうございます。

今回の中身ですが、

「実際に薬学部6年生→4年生博士課程に進むにはどのような手続きを踏む必要があるのか」

という点にフォーカスを当てていきたいと思います。

大まかな流れとしては、

  • 自分の進みたい研究分野を考える
  • 情報を集める
  • アポを取る
  • 研究室の見学をする
  • 受験する

といった流れです。

大学院の入試、すごく大変そう・・・。
と身構える方もいらっしゃるかもしれまぜんが、特段難しいことはしません。
アポを取る以外は高校の見学や大学のオープンキャンパスと同じです。

Step1.自分の進みたい研究分野を考える

最低でも4年間研究に従事することとなるので、研究分野を選ぶことは大切になってきます。
(4年制、通常の修士博士課程問わず大切です)

この分野選びにおいて、

「この分野の勉強、苦手だから選択肢からはずそう」

というような考え方はあまりいい選び方ではないと思います。

「その分野の勉強が得意⇏その分野の研究が得意」なので、同一視してしまうと結果的に選択肢を狭めることになるのではないか、と考えています。

私の場合、学部時代は中枢神経薬理(ざっくり言うと、脳に薬がどのように効いてるかを研究する)、そのなかでもうつ病の研究を行っていたのですが、
いわゆる脳に作用している薬(抗てんかん薬、抗アルツハイマー病薬、三環系抗うつ薬etc…)に関しては作用機序をなかなか覚えられず苦労しました。
もっと言えば、国家試験的な勉強範囲ではあまり得意ではありません。

それでも、中枢神経系の研究を実際にやってみると分子生物学的アプローチを用いた実験を行ったり、細胞を染めて薬の効果を検討したり、薬を与えたあとの動物の行動を確認することで薬効を評価したり
単純に何かを覚えるわけではないので、勉強する範囲としてはあまり得意ではなくても研究として向き合うときは非常におもしろく感じることができました。

kyo

覚えるのが苦手でも、極端に心配する必要はないかと思います。
それよりも、「これ面白そうだな」という心が大切です!
興味を持った分野は相対的に触れる機会が増えるので、自然と覚えられる量が増えていくのではないかと考えています。

情報を集める

就活に関する情報は上級生から入手したり、最近であればネットで直接企業の人とコンタクトをとったりと情報取集できる場面が多く存在しているのではないでしょうか。

では、大学院の情報はどこから集めるのでしょうか?

高校や大学の学部入試のように資料請求をしたり、就活のように説明会に参加することで情報を入手していくのでしょうか?

大学院の入試情報は、主にその大学院のホームページに記載されています。

修士課程の説明会の存在は聞いたことがあるのですが、私が進学した大学では博士課程用の説明会は存在しませんでした。
(資料請求に関してはそういう制度が存在しているのかは把握していません、詳しい方がいたら教えて下さい。

博士課程の入試では筆記試験面接によって選考が行われていました。

どんな教科が要求されるかは大学院によって変わるので一概には言えませんが、私が受験した大学院では

英語論文(一部抜粋)の日本語訳

でした。

5つの英語論文の抜粋があり、好きなものを2つ選択して全訳するシンプルなペーパーテストでした。

抜粋とはいっても、一部modifyされているようで図などは無く文章だけで理解できるような文章になっていました。

引用元はいわゆる有名雑誌(NatureやScienceなど)であり、訳をする文の量としてはAbstractの2倍ほどの長さだった気がします。

これに加えて面接がありました。

これまでどんな研究を行い、どのような成果を残したかを主に訊かれました。
実際はこれまでの研究についてプレゼンしてください、といったものでした。

実際に受験する

私は受験当時、

kyo

卒業論文、大学には提出したけどまだ完全に受理されてないから公になってないな・・・。
てことは、この場で発表するのはダメじゃないか?
そうなると、簡単な面接で終わるくらいしか考えられないな。
発表できないなら資料準備できないし、手ぶらで行くことになるな!

という思考をして、実際に筆記用具のみで受験に向かいました。
いざ迎えた本番、

面接官たち

え、発表資料持ってきてないの?(困惑)
ん~、それじゃ黒板使って発表してもらいますか

え、発表の準備なにもしてない?
卒業研究とかしてるでしょ。それについて聞かせてくれればいいよ?

といった感じで、面接官の方々を困惑の渦へと誘ってしまいました。
どうやら、受験時点ではまだ受理されていない卒業研究でもOKという考えだったらしく、僕の思考と大学院側の思考で齟齬が生じたということです。


(冷静に考えれば、これまでの研究について発表してもらうと受験要項に明記しているので、発表する可能性があると考えて念の為準備してべきだろって思いますねw)

その場で卒論発表の内容を思い出し、「言いたいこと伝われ!」と念じながら拙い言葉で発表しました。
恐らく、かなりしっちゃかめっちゃかになっていたと思います。今もふと思い出すのですが、見苦しさ極まりなくて嫌な汗がでてきます・・・。

kyo

正直受けた後は
「これやっちまったやつだな、また不合格体験記が一つ増えたな・・・」
と思いました。

こんな受験だっただけに、無事合格の知らせを受けたときは非常に安心しました。
今でもなぜ受かったか疑問しかありません。
(ちなみに合格発表の日程を勘違いしていて、数日後に合格を知りました。どこまでポンコツなんでしょうかねw)

細かな注意点

受験に関する大まかな流れは以上となります、いかがだったでしょうか。
各大学によって必要な科目等が異なるので、一概には言えませんが参考になれば幸いです。

最後に、実際に受験するのに関わる細かな点について解説したいと思います

受験の日時が大学の講義と被るんだけど、どうすればいい?

これは往々にしてありえる話ですね。自分も受験当日は大学の講義がばっちりありました。

これに関しては、各大学が定める「就職活動等で取得できる公欠」が利用できますので、それらの制度を利用して受験します。
所属されている大学の学生支援課等に相談すれば、公欠を取得するのに必要な書類などを提供してもらえると思いますので、一度相談されてみると良いでしょう。

また、この公欠に関しては「研究室見学」でも適応できる(少なくとも私の大学では取得できた)ので、そのときも利用するのを忘れないようにしましょう。
さらに、この公欠届は大学によると思いますが事前の提出が必要ですので、見学の日程が決まったらなるべく早く提出するようにしましょう。

受験当日の講義を欠席にされないように、公欠届等を提出することで対応する。

以上となります、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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